【病院薬剤師】院内処方の病院ってどうなの?【体験談】

院内処方の病院って どうなの? 病院薬剤師

こんにちは、てぃもです!

病院探ししてたら院内処方の病院がたまにあるけど、どんな感じなんやろ?

と思っていませんか?

私は今まで2か所の院内処方をしている病院で働いたことがあり、見学でも2か所見たことがあります。

正直なところ、忙しさは病院の規模によって異なります。

この記事では私の経験や見てきたことを元に、薬剤師目線で院内処方している病院についてお話しします。

この記事を読むとわかること
  • 院内処方の総合病院、中小病院の調剤例
  • 院内処方している病院のメリット・デメリット
執筆者

総合病院の院内処方の調剤例

総合病院

処方監査・調剤・鑑査・服薬指導の役割が午前と午後で決まっていました。

処方箋枚数は基本的に200枚くらいで、多い時は250枚近く出ていました。

人数は、

  • 処方監査…1~2人
  • 調剤…3~6人(そのうち一人は分包機)
  • 鑑査…1~2人
  • 投薬…1~3人

くらいで行っていました。

処方監査

システムは、医師が処方を送信すると処方監査待ち画面に患者名が表示されます。

この時に新規で出た薬品や、変更になった薬があれば、服薬指導する人がわかるようにメモします。このメモは指示箋に印字されるシステムです。

問題なければプリンターに送信します。(一包化があれば錠剤分包機にも送信される。)

プリンターから出てきた処方箋・指示箋・薬袋を良い感じにまとめてカゴに入れます。(一人一カゴ)

疑義照会は全て処方監査担当者が行っていました。


調剤

処方監査者が用意してくれたカゴを取って調剤します。

調剤担当の人はほとんどカルテを見ません。

この時最初に一包化に当たった人がコンベア担当になりがちです。

散剤や軟膏の混合も何人か分をまとめて調剤することもあります。

システムの不備でよくメトホルミンとオルメサルタンが一緒に分包されてしまい、分包し直しすることが多々…


鑑査

調剤済みのカゴをひっきりなしに鑑査していきます。

鑑査台にはパソコンがありカルテが見れる環境でした。

当時私は一年目だったので鑑査はしていませんでしたが、大変そうだなぁと思っていました。


服薬指導

院内処方を選ぶ人は急いでいる人が多いので、長々と話しても聞いてもらえません。

薬の説明は同じ薬であれば簡単に済ませます。

前回の処方や変更点はは処方監査者がメモしてくれていることを参考にします。

指導が終わったら指導記録を入力します。テンプレートがありポチポチすれば完成する仕組みです。





中小病院の院内処方

中小病院では総合病院程の忙しさはありませんでした。

午前中は忙しいのですが、午後は数件しか来なかったので入院処方の調剤をしたり持参薬鑑別をしたりしていました。

割り振りと人数は以下のような感じでした。

  • 処方監査…手が空いてる人
  • 調剤…2人+調剤助手2人
  • 鑑査…2人
  • 投薬…1人or鑑査者が流れで行う




院内処方している病院のメリット・デメリット

メリット・デメリット

院内処方している病院ってどんなイメージですか?

以下、私が院内処方の総合病院で働いて感じたメリットとデメリットです。

院内処方病院のデメリット

  • 忙しい
  • ミスが増える
  • クレームがくる
  • 指導歴を書く時間がない
  • 性格が悪くなる

忙しい

外来受付時間は忙しいです。わちゃわちゃします。

急かされたくない方にはおすすめしません。

以前働いていた総合病院では、実習生も一人としてカウントしていました(;’∀’)


ミスが増える

調剤する数も増えるのでもちろんミスも増えます。

外来患者さんの薬は院内患者さんとは違い、直接患者さんに渡るので間違っていたら冷や汗ものです。

私も何度かやらかしていました。


クレームがくる

錠剤分包機が一つしかなかったので日数の多い一包化が続くと結構待たせてしまうことになります。

一包化は時間がかかるものとして受け入れてほしかったですが患者さん側としては早く欲しいものですよね。

しかし中には2時間くらい待ってくれていた患者さんもいらっしゃいました。

調剤する側は良いんですが投薬する側はちょっと気が重いです。


服薬指導歴を入力する時間がない

午前と午後で役割が決まっていました。

例えば午前中は投薬、午後は入院調剤の担当だった場合、入力できる時間は「投薬と投薬の間」か「昼休み」か「17時以降」くらいでした。


性格が悪くなる

忙しい職場に共通することかもしれませんが、

忙しい→余裕がなくなる→イライラする→口調が強くなる

になりがちかなーと感じました。

穏やかな性格だと定評のある私もなんか変わったと言われました。


院内処方病院のメリット

  • 病院にいながら調剤薬局の部分も経験できる

院内処方は外来患者さんにお薬手帳を確認したり、お薬の説明をしたりするので調剤薬局の仕事も一部担っています。

一石二鳥ですね!




まとめ:院内処方の総合病院は地雷

地雷

そもそも入院処方が少ない病院や診療科が少ない病院が院内処方にするのは良いと思いますが、総合病院のように入院処方もたくさんあって、診療科も多い病院は院内処方にするべきではないと感じました。

個人的には入院処方に集中したい派なので院内処方の病院ではあまり働きたくないですね。

病院選びの参考になれば幸いです。

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